久留米大学を卒業し、そのまま久留米大学病院で初期臨床研修を行いました。高度救急救命センターでの研修中には、ドクターヘリでの出動も経験しました。 その後、久留米大学外科学講座に入局し外科全般の研修を行い、心臓血管外科での急性期医療に従事しました。基礎疾患として高血圧症や脂質異常症、糖尿病などを抱えている患者さまがほとんどで、中には慢性肺疾患をお持ちの方や血液透析を行っている方もおられます。また、手術併発症として脳梗塞や脳出血、肺炎などの感染症、長期療養に伴う筋力低下、栄養障害などがあります。主に心臓、大血管疾患の手術を行っていましたが、全身の診察や治療も必要な能力でした。 高齢化社会が加速する中で、全身を診ることができるのは大きな力になると思い、地域医療を行いたいと思うようになりました。 在宅医療の経験はありませんでしたが、あさひクリニックでは外来も在宅も担当しているため、多くの経験ができると考え入職を決意しました。
医師として当然ですが、患者さまからの依頼は断らない、要望にはできるだけ応えるということを信念としています。そのため患者さまにとって不利益とならないように、専門外の知識や技術でも積極的に身に付けるようにしています。 在宅医療では慢性疾患ばかりを扱うイメージがありますが、急を要する疾患に遭遇することもあります。そのようなときに的確に行動できるように、救急医療にも関わるようにしています。その一環としてオートポリス(サーキット場)でメディカルスタッフとしてレースに参加しています。レース中の事故への対応はいつもとは異なる緊張感があり、救急医療への感覚を忘れないように役立っています。
今後は日本の人口が減少していくと推定されています。一方で、高齢者の人口はしばらく減少しないことが示されています。これからは要医療者・要介護者に対して医療従事者・介護従事者が減少していくため、安定して医療を提供できる体制の確保が重要です。そのためには一人ひとりが広い分野で活躍できるような知識と技術が求められるようになると思います。自身だけではなく、職員もがスキルアップできるように支援したいです。